高知県の水産業

第三章

~高知の魚を子どもたちに伝える~
食育授業をされている方へのインタビュー

お魚を知る、お魚をおいしく食べる、そして、この章ではお魚のすばらしさを伝えるために、子どもたちに食育授業を行っている方にお話を伺ってきたよ。


どのようなことに気をつけながら
授業をしていますか

小学校4年、5年生を対象に出前授業を行っています。まず子どもたちに興味をもってもらうことが大事!そのため、小道具をいつも持参しています。

その小道具は?

かつおを釣る針、かえしのない針です。疑似針ですね。そして、一番子どもたちが食いついてくるのが「えぶ」です。
「「えぶ」はね(えぶを差し出す)、市場内だけに通用するお金。1円から数十万円まで、この1枚でどんな魚も購入できるんだよ、でも、スーパーではお買い物はできないんだよ。」と話しをすると、子どもたちは興味津々で「えぶ」を欲しがるんです。
子どもたちが興味を持ってくれると、とても授業がやりやすくなります。
そして、高知県の水産業の立ち位置、恵まれた環境の紹介をします。
日本の近海には4,200種類の魚がいます、その47%にあたる1,900種類の魚が高知近海で泳いでいるんです。
大切なことは、山、川も健康でなければ、豊かな海もなくなるんだよ。
海単独では成り立たない、ひとつなんですよ。

本大会テーマ「森・川・海 かがやく未来へ 水の旅」と同じですね


良かったなと思えることは何ですか

郷土料理のタタキづくりを授業するのですが、さばいたり、あぶったりしながら、タタキのルーツを紹介します。質問形式で話をするので、子どもたちは引き込まれていきます。

  • 歴史上で最初にたたきを食べた人はだれか?
  • 最初はどんな方法で食べたのか?
  • 現在のタタキの食べ方になったのはいつくらいか?

みんなも考えてみてね。

子どもたちと一緒に作ることにより、魚や野菜嫌いの子どもたちも普段とは違いどんどん食べてくれます。一切れも食べない子どもはいないですね。
授業をした後にお礼が届きます。このお礼状を読むのが楽しみです。次への励みになります。
以前に出前授業をした時の先生から、指名をされることもあります。これも嬉しいです。

具体的な子どもたちの反応は?

他の話と重複しますが、お礼状にその反応がみれます、「お魚屋さんになってもいい」、「かっこいい!!」など、子どもは真剣で、いつも一生懸命向かってきてくれます。


工夫されている点はどんなところですか?

お礼の手紙

子どもたちは、切り身でない魚を見ることが少ないので、魚を見せながら生態などを話します。お魚を見せることで魚を身近に感じてもらう。それをお家に帰って親御さんに話すことで子どもたちの記憶としてより残るようです。

新鮮な魚の見分け方のポイントなどを教えますので、お母さんとお買い物に行ったときには、教えていることでしょう。


今後、子どもたちに
どのようなことを伝えたいですか

食育を通じて高知県の歴史そして郷土に対する愛。魚を通じて高知を好きになってもらいたい。
ただ、さばいたり、あぶったりするのではなく、できるだけ昔のやり方で伝えてあげたい。本当のタタキの作り方を教えたい。
実際、子どもたちに教えている立場であるが、逆に教えられていることもたくさんあり、子どもたちからパワーをもらっています。
もらった質問を元に次の授業に生かしていきたいと思います!


どのようなことに
気をつけながら授業をしていますか。

普段包丁を使うことのない子どもたちにケガのないように気をつけています。 包丁だけでなく、魚の「えら」などでもケガをすることがあるので、包丁を持たない手には手袋をさせています。

良かったなと思えることは何ですか。

お礼の手紙

出前授業が終わって、お礼の手紙をいただい時に「やってよかったなあ、貢献できたなあ」と思います。 自分たちでさばいて、みんなで食することで魚嫌いの子どもも必ず食べてくれることも嬉しいです。

具体的な子どもたちの反応は?

普段は、魚の切り身しか見ていないので大きな魚本体を見て驚いています。 心臓はどれ?胃袋は?開けてみる?子どもたちに問いかけながら三枚におろしていきます。魚に触るだけでも喜んでいます。
骨の硬さに驚いている子供たちに「お魚を食べて自分たちも丈夫な身体をつくってね。」と話します。トビウオなど特徴のある魚の話に目を輝かせてくれます。

工夫されている点はどんなところですか

魚の名前、産地、特徴、魚の各部位などを紹介しながら子どもたちの興味を引くような話をするようにしています。

今後、子どもたちに
どのようなことを伝えたいですか。

高知県は魚がたくさん獲れますが、魚は自然のものです。 魚を私たちがずっと美味しくいただくためには、山も川もきれいに保ってあげないといけません。山も川も海も繋がっています。このことを出前授業を通してこれからも伝えていきたいです。

インタビューを終えて

お二人ともに大切に思い、伝えていることは山も川もすべて海へとつながっている。山も川もきれいに保たないと豊かな海はなくなる。まさしく大会主旨である環境保全に沿うものでした。大会のテーマである「森・川・海 かがやく未来へ 水の旅」のように自然を大事にすることが、かがやく未来へつながるということを改めて感じ感動しました。
子どもたちだけでなく、大人もずっと大切にしていきたいことだと思いました。

河野さん、倉橋さん、ご協力いただきありがとうございました。